享和元年(1801年)に近江屋又八が商人宿を開いて二百余年、京町家の佇まいを今に伝える懐石料理宿は国の登録有形文化財に指定されている。紅殻格子に長暖簾、格子戸の内は小天地。7室ある座敷は各々趣が異なる。錦市場は目と鼻の先、京野菜から明石、舞鶴直送の海の幸まで旬の食材を吟味して、七代当主自ら腕をふるう京懐石の一品一品は繊細かつ勢いがある。磨き込まれた木のぬくもり、簾越しに目に入る緑、雪見障子から注ぐ柔らかな光、あるがままがみな美しい。そこかしこに古きよき時代の京都が息づき、家業としてそれを守る当主と女将の細やかな心遣いが心をとかしてくれる。まずは朝食からでも訪れてみたい老舗だ。
インフォメーション
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「5月の先付」。目にも鮮やかな旬の食材は懐石の口火を切るにふさわしい。
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京の夏「牡丹鱧」。椀物はまず香りから。梅肉と柚子に、こだわりのだしが素材の味を引き出す。
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欄間、障子、天井に至るまで随所に意匠を凝らした座敷が7室。その日その時、刻々と表情を変える。
基本情報
名称 | 懐石・宿 近又 | フリガナ | カイセキ・ヤド キンマタ |
住所 | 京都市中京区御幸町四条上ル | TEL | 075-221-1039 |
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その他詳細
営業時間 | [入店時間]朝食7時半~9時/昼懐石12時~13時半/夕懐石17時半~19時半 | 定休日 | 水曜日 |
駐車場 | なし | 座席 | テーブル席 ~18名様/座敷7室(2~25名様) |
利用料金 | ミニ料理教室(月1回開催のお話と昼食会)10,500円/回 |