- 京都観光 京都ナビ
- うるしの近代
グルメ
深い漆黒(しっこく)のつや、華やかな朱色、金や銀の輝き、虹色に光る貝――ウルシの木から採れる樹液を使って器の表面を塗り重ね、蒔絵(まきえ)などの装飾を施す漆芸(しつげい)には独特の美しさがあります。漆は私たちの生活に関わるあらゆるものに用いられ、はるか昔から日本人の暮らしを豊かに彩ってきました。
この展覧会では、まとまった形で紹介されることの少なかった京都の動向にスポットをあてて、近代の漆芸を紹介します。明治時代、日本の近代化はさまざまな形で西洋の文明を取り入れることから始まりました。私たちが普段使っている「美術」や「工芸」という言葉も、この頃に西洋美術の翻訳語として生まれました。そして、京都の漆芸界は、このような東京中心の新しい美術のあり方に大きな影響を受けつつも、一方では洗練された遊びの世界から日常の器にいたるまで、「工芸」という言葉が生まれる以前のものづくりの伝統を脈々と受け継いできたのです。
本展は、京塗を代表する塗師(ぬし)の木村表斎(きむらひょうさい)、明治の蒔絵師として名高い富田幸七(とみたこうしち)、近代工芸の革新に中心的な役割を果たした浅井忠(あさいちゅう)と神坂雪佳(かみさかせっか)という二人の図案家、そして彼らの指導を受け、それぞれが京都を代表する漆芸家となった迎田秋悦(こうだしゅうえつ)、戸嶌光孚(とじまこうふ)などの作品を、海外の美術館からの里帰り品も含めて一堂にご覧いただける、またとない機会となるでしょう。京都の漆がどのように近代を迎えたのかを考えることで、「工芸」への新たな視点を探ります。
会期 | 平成26年7月19日(土)~8月24日(日) |
---|---|
会場 | 京都国立近代美術館 |
開館時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
休館日 | 毎週月曜日(但し、7月21日(祝)は開館し、翌22日休館) |
入場料 | 一般:900円(600円) 大学生:500円(250円) ※()内は20人以上の団体料金。 ※高校生・18歳未満無料 ※心身に障がいのある方と付添者1名は無料(入館の際に証明できるものを提示ください) ※本料金でコレクション展もご覧いただけます。 |
主催 | 京都国立近代美術館 |
【日時】平成26年8月16日(土)・8月23日(土) 14:00~15:30
【講師】8月16日:「うるしの近代」中尾優衣(京都国立近代美術館 研究員)
8月23日:「京都の近代工芸産業と神坂雪佳・浅井忠(仮題)」佐藤敬二氏(京都精華大学教授)
【会場】京都国立近代美術館1階講堂(定員100名)※いずれも聴講無料。当日午前11時から整理券を配布いたします。
■お箸に拭き漆
【日時】8月24日(日)午後1時~4時(受付は午後1時、2時、3時の3回)
【定員】60名(事前申込者優先)
【参加費】2000円 ※所要時間は約30分~1時間程度です。
■金継ぎ(事前申込制)
【日時】8月10日(日)・8月17日(日)午後1時~4時
【定員】各日20名(事前申込制)
【参加費】6000円
【持ち物】修理する陶磁器(2cm以上の欠けや複雑に割れたものは、時間内に修理できませんのでご遠慮下さい。)、
持ち帰り用箱